監督:成瀬巳喜男
出演:原節子、上原謙、山村聡
修一(息子)は、信吾(父)が専務をつとめる会社の社員。家も2世帯の同居住まい。信吾は、修一が他に女をつくっている事で、菊子(嫁)を不憫に思っている。ある日、通勤途中でその話になった…。
修一:谷崎は、お父さんに何か言ってんですか?僕のこと。
信吾:何にも言ってない。口がきけんようにしてあるらしいね。
修一:やだなあ。お父さんの部屋付きの事務員に、僕がどうかしたら、お父さんがみっともなくて、物笑いじゃありませんか。
信吾:当たり前だ。しかしお前、菊子に知れたら…。
修一:谷崎がしゃべったんですね。
-
修一:別れますよ、もう。別れようとはしてるんです。
信吾:菊子のどこが不満で、そういう事になるのかねぇ…。わからんよ。
修一:つまり、湖と激流の違いですね。お父さん、女と遊んだことないんですか?
信吾:…。ごまかさんでいい。
修一:わかるでしょ?ま、別れてからゆっくり話しますよ。
信吾:とにかく、菊子には知らせんようにしろ。
修一:ええ。しかし、知ってるかもしれませんよ。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。